戸田建設株式会社は、天井の脱落防止を目的とした耐震クリップ「ペアロッククリップ」を開発、販売を開始した。
これまでに、地震や自然落下による天井脱落被害が数多く報告されている。その原因は様々だが、特にクリップと呼ばれる既存の下地接合金物が外れることによる脱落は、大規模な被害につながりやすい。
東日本大震災を契機に、天井の耐震化に対する要望が高まる中、2014年に天井の耐震化に対する告示が施行された。
しかし、この告示においては、ブレース近傍のクリップは許容耐力が定められた部材、その他の部分においては外れを防止する部材を用いる必要があり、既存の耐震対策金物では、施工コストが増大する課題があった。
同社は2011年1月に「天井耐震クリップ」を開発し、今回、この告示に対応した新らたな耐震クリップとして「ペアロッククリップ」を開発した。
今後は、ペアロッククリップを用いて、様々な天井の耐震対策を積極的に進めていく予定だ。
一般天井から特定天井まで様々な天井の耐震対策に適用でき、低コスト、簡易施工でありながら優れた耐震性能がある。
新たなクリップは、工具を使わずに手で留められるワンタッチ式クリップ。同一部材2個をペアとし、お互いをしっかりとはめ合せるロック機構を採用。
下地材を挟み込む機構により、脱落の原因となる下地材の倒れを防止。ブレース近傍にはビス、滑止金物を併用し、地震の力をブレースに伝達する。
クリップの性能は第3者機関である(一財)建材試験センターにて、確認を実施。特許も申請中。
(画像はプレスリリースより)
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戸田建設株式会社 プレスリリース
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