受注内容は石炭焚き火力発電所向けボイラーなど
三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は9日、出力50万キロワットのサン・ブエナヴェントゥーラ超臨界圧石炭焚き火力発電所向けボイラー、蒸気タービンおよび発電機の受注に成功したことを明らかにした。
これはケソン州マウバンの電力会社ケソンパワーが所有する発電所敷地内にて、フィリピンの特別目的会社サン・ブエナヴェントゥーラパワーが建設する案件を請け負うもの。超臨界圧方式の発電所としては、フィリピンで初のケースになるという。
同発電所に関しては韓国の大林産業および日本の三菱商事が設計・調達・建設(EPC)を担当し、MHPSはこの2社を介して供給を行う計画だ。
技術を生かして環境負荷低減・電力安定供給に貢献
同発電所では、インドネシアから輸入される亜瀝青炭を燃料として使用。幅広い炭種を利用可能なボイラーの設計・生産、ならびに低環境負荷型バーナーや高性能ミルなどの技術を背景に持つMHPSが参画することで、窒素酸化物(NOx)やCO2の排出を抑えつつも、高い発電効率の実現に寄与する。
また同発電所で生じた電力は、フィリピン最大の配電会社であるメラルコに全量を売電。長期の売電契約に基づくこの電力供給により、現地の電力需要にも応えていく考えだ。
なおMHPSでは同社の持つ技術を活用し、今回の案件以降もフィリピンなど東南アジア、ならびに東欧や中南米、アフリカなどで営業活動を実施。世界各地でその先々に応じた燃料源・燃料性状へ柔軟に対応し、環境負荷の低減と電力の安定供給に努めていきたいとしている。
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https://www.mhps.com/news/20151209.html