切羽前方の調査をスピーディーに行う「Core-DRISS」
西松建設は11月4日、新開発のコアボーリングシステム「Core-DRISS」を山岳トンネル工事で初めて適用し、今まで以上に簡便かつ迅速なコアボーリング手法であることを確認したと発表した。
「Core-DRISS」はコア抜きが可能な特殊ビットや、削孔時にコアを採取するコアチューブなどから構成される施行機械システムである。切羽前方の地山コアをスピーディーかつ連続的に採取することを目的に、今年7月に開発された。
1メートル区間を約15分以下で採取
今回適用されたのは、山梨県内の丸滝トンネル。不均質な礫岩地山での工事であったが、切羽前方30メートル区間で連続コアボーリングを実施したところ、1メートル区間を約15分以下のスピードを維持しながら、連続30メートルの地山試料の採取に成功した。
コアボーリング工事では回転打撃の影響を受け、コア試料の細片化や亀裂の発生が起きやすくなる。しかし、新工法では削孔データを使用した地山評価方法(DRISS)を併用しているため、打撃の影響を受けたコア試料であっても、実際の地山性状を高精度に把握できたという。
今後は、今回の現場適用で得られた知見を基に更なるシステムの改良を加え、あらゆる条件下のトンネル現場に積極的に展開する方針だ。また、採取したコア試料を利用し、切羽前方地山の重金属などのリスク評価にも応用していくとしている。
(画像はニュースリリースより)
▼外部リンク
西松建設株式会社のニュースリリース
http://www.nishimatsu.co.jp/news/2015/prel1104.html