LBNタンクに溜まったBOGを処理する設備を開発
東邦ガスとJFEエンジニアリングは10月21日、低コストで省スペース型のBOG再液化設備を共同開発したと発表した。
BOGはボイルオフガスのことで、貯蔵タンク内のLNG(液化天然ガス)が蒸発してガス化したものをいう。LNGタンク内の圧力を一定に保つためには、タンク内からBOGを排出する必要がある。
これまでBOGの排出処理は、圧縮機を用いて昇圧し、冷却水で再液化して送り出すのが一般的だったが、省電力の観点から近年では、BOGを冷却して再液化する方式が推奨されている。
ただ、BOGを冷却するためには、熱交換器が必要となる。しかし熱交換器は導入コストが高く、また狭い場所には設置できないという課題があった。
直接混合タイプで、熱交換器は不要
今回、東邦ガスとJFEエンジニアリングが開発したのは、独自のミキサーを使ってBOGをLNGに直接注入する方式の再液化設備である。
この方式を使えば熱交換器は不要で、建設コストやメンテナンスコストが節減できる。またミキサーは直径0.3メートル、長さ3メートルとコンパクトなので設置スペースもとらない。
新たに開発された直接混合型の再液化設備は、東邦ガスが現在、圧縮機で昇圧する方式でBOGを処理している知多緑浜工場への導入が決定した。設計・建設はJFEエンジニアリングが担当し、2016年夏頃の運用開始を目指す。
(画像はニュースリリースより)
▼外部リンク
東邦ガス株式会社、JFEエンジニアリング株式会社のニュースリリース
http://www.JFE-eng.co.jp/news/081914.html