優れた地球環境技術
大成建設は、10月19日、大阪大学及び北里研究所北里大学と共同で開発した「効率的分解菌を利用した1,4-ジオキサン汚染水浄化技術」が、日本経済新聞社主催による「2015年日経地球環境技術賞」優秀賞を受賞したことを発表した。
1,4-ジオキサンは、発がん性の疑いがある一方、いったん水中へ放出されると除去が困難な物質。実際に国内の河川や地下水等において、検出される事例も報告されているという。
技術の概要
今回受賞した技術は、環境汚染物質である1,4-ジオキサンを含んだ地下水などを、大阪大学が発見した「分解菌D17株」を利用することで、効率的かつ安定的に処理できる、全く新しい画期的な浄化技術だ。
まず、高価な薬品を必要とせず、投入する電力量も少ないことから、コストとエネルギーの削減に貢献。
また、生物を利用した浄化方法であるため、処理に伴うCO2排出量も大幅に低減できるのがメリットだ。
環境修復に貢献
3者は、1,4-ジオキサンに関する地下水環境基準値を超過した地下水で、長期間にわたって浄化試験を行った結果、安定的に環境基準値を下回ることを確認した。
今後、この技術を、国内外で深刻化しつつある水環境汚染の浄化や、さまざまな汚染土壌・地下水対策に展開していく方針だ。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
大成建設 プレスリリース
http://www.taisei.co.jp/about_us/release/2015/