道路橋の老朽化対策に有効
鹿島建設株式会社と阪神高速道路株式会社が、共同で研究・開発を行った「超高強度繊維補強コンクリート(UFC)道路橋床版」が、公益社団法人土木学会から技術評価証を授与された。
近年、既設橋において金属疲労き裂や舗装の損傷などによる懸念が顕在化しつつある。そのため両社は、2011年から道路橋の軽量で耐久性が高い床版の開発に取り組み、輪荷重走行試験等の実験を経て、優れた疲労耐久性を実現したUFC床版を開発した。
更にUFC道路橋床版の技術評価を、2014年8月に土木学会に依頼。東京工業大学二羽教授を委員長とする技術評価委員会において審議の結果、安全性および使用性に問題がなく、実際の設計・施工に適用できる技術だと評価を受けた。技術評価証は、道路管理者として初めての取得となる。
UFC床版の特長
UFC床版は、超高強度なUFCの特長を活かした極めて薄く軽量な床版で、ワッフル型と平板型の2種類がある。従来のRC床版よりもワッフル型は約1/4、平板型は約1/2の質量だ。
使用するUFCは、鹿島が中心となり開発した特殊な鋼繊維を使用した「サクセムR」で、合計20万回の車輪を走行させる輪荷重走行試験をクリアした高い耐久性を持つ。
UFC床版は、新規の橋梁での採用は元より、老朽化による既設道路橋床版の取り替えにも適用が可能で、大規模な取り替え工事や修繕工事にも対応できる。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
鹿島建設株式会社 プレスリリース
http://www.kajima.co.jp/