地盤ネットホールディングスは16日、スウェーデン式サウンディング試験用(SWS試験)の土質サンプラー“とるねーどくん(TM)”について、特許庁へ特許の出願を行ったことを明らかにした。

同社によれば、従来の液状化判定(土質サンプリング)では土質採取の困難さに伴い地盤調査データからの土質推定のみを行って、実際のサンプリングを行っていないケースもあるとのこと。
“とるねーどくん(TM)”は、こうした従来の液状化判定で課題となっていたいくつかのポイントについて改善を施すことで、液状化判定において望ましいとされる実際の土質採取をより容易としたものだ。
具体的な改善部分としては、既存の貫入孔(SWS試験で挿入したロッドを引き抜いた後に残る測定孔)にサンプラーを挿入するため崩落した土が混じったり、あるいは採取した土がサンプラーから脱落したりといった課題に対し、新たな貫入孔を設けてサンプラーを挿入するとともに、ドリルカバーとドリル下端部が蓋をする仕組みを採用することでこれらを解決していることがあげられる。

合わせて、掘削式土質採取ドリルとパイプ状ドリルカバーによって緩い砂質土や柔らかい粘性土でも採取が行えるほか、ドリルカバーの脱着、ロックが容易であることによる操作性の向上、壊れにくく耐久性に優れたシンプルな機構などが特徴となっている。
同社は今回の特許出願に際し、液状化判定に必要な土質採取を実現する“とるねーどくん(TM)”の普及を通じて、地震時の液状化による被害が懸念される埋め立て地などの地域において、液状化判定とその結果を受けての対策が進められることに期待したいとしている。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
地盤ネットホールディングス プレスリリース
http://v4.eir-parts.net/v4Contents/