鹿島製油所で試運転
JX日鉱日石エネルギーは、9月15日、鹿島製油所において、溶剤脱れき装置(以下、SDA装置)、およびSDA装置を活用したボイラ・タービン発電発電設備の試運転を開始したことを発表した。
設備概要
SDA装置は、石油精製の過程で生成する重質油を、「脱れき油」と、重質油留分から軽質油留分を抽出した後の「副生物」(以下、SDAピッチ)に分離する装置だ。
脱れき油は、分解することで付加価値の高い石油化学製品原料や軽油製品を増産できるのがメリット。また、SDAピッチは、ボイラ・タービン発電設備の燃料として使用するという。
なお、SDA装置の処理能力は、日量1.8万バーレルで、商業運転開始は10月を予定。一方、ボイラ・タービン発電設備の発電出力は12.5万kWで12月の商業運転開始を目指し、電力は業務用、産業用、および2016年4月に販売を予定している家庭用電力「ENEOSでんき」として販売する計画である。
エネルギー変換企業として
同社は、製油所の競争力強化を図るため、需要の減退に伴い余剰となる重質油を、より付加価値の高い製品にシフトしたい考えだ。
今後も、エネルギー変換企業として、電力事業拡大に取り組むとともに、石油精製販売の収益力強化に力を注ぐ方針である。
(画像はニュースリリース別紙より)
▼外部リンク
JX日鉱日石エネルギー ニュースリリース
http://www.noe.jx-group.co.jp/newsrelease/