戸田建設 凍らせてエコとコストダウンを実現

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戸田建設 凍らせてエコとコストダウンを実現

2015年09月15日 20:00

 

水の凍結圧力を利用した凍結杭頭処理工法を開発

戸田建設株式会社と株式会社精研は、水の凍結圧力を利用した「凍結杭頭処理工法」を共同開発した。

現場造成杭の施工において、コンクリート打設後に杭の上部にできる余盛コンクリート部分の撤去作業が必要になる。しかし、一般的なハンドブレーカーによる解体では、騒音や振動の問題がある。また、低騒音・低振動・無粉塵で解体できる静的破砕剤工法には、ひび割れ発生方向が定まらずに杭の本体にひび割れが入る等の問題があった。

凍結杭頭処理工法の特長

余盛コンクリートに水平方向のひび割れを発生させ、解体片を揚重機で撤去することにより、低騒音、低振動、無粉塵で杭頭処理を実現。

具体的には、水が凍結して氷になる際にその体積が約9パーセント膨張する凍結膨張圧を利用。現場造成杭の鉄筋篭内に水平に設置した冷凍管に水を通す。これに液体窒素を使い冷凍させると冷凍管が膨張し、余盛コンクリートに水平方向のひび割れが発生する。

冷凍管は扁平形状の鋼管を用い、凍結膨張圧が高まり鋼管に生じる復元力が、ひび割れ方向の制御と変位量を増大させる。

また、扁平にした冷凍管の側面に鋼板を設置し、ひび割れ発生予定位置のコンクリート断面を欠損させることにより、正確にひび割れ発生位置を制御することが可能だ。

従来は1本を処理するのに1日かかっていた工事が、10分程度の凍結時間で割れ騒音もない。そのため従来の工法に比べ、コストを3割程度削減できる。

同工法は、2015年6月に埼玉県さいたま市内の作業所に適用。冷却開始後約10分でひび割れが発生し、低騒音・低振動・無粉塵で杭頭処理を行うことができた。

同社は、この工法を標準工法とし、都市部での建築・土木の作業所を中心に広く展開していく予定だ。

(画像はプレスリリースより)

 

▼外部リンク

戸田建設株式会社 プレスリリース
https://www.toda.co.jp/assets/pdf/20150910.pdf

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