大林組 海水練りコンクリートを舗装工事に適用

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大林組 海水練りコンクリートを舗装工事に適用

2015年09月10日 21:45

2015年 第17回国土技術開発賞最優秀賞を受賞

株式会社大林組は、東日本大震災の港湾復興工事において、港湾用ブロックに初適用した海水練りコンクリートを、新たにJFEスチール株式会社 東日本製鉄所千葉地区構内の舗装コンクリートとして適用した。

岩塩層の優れた性質を応用

同社は、放射性廃棄物処分場に関する研究開発として、海外の岩塩層を利用した処分場の事例に着目。岩塩層は水密性の高い地層だが、日本にその地層はない。そこで人工岩塩層の実現を目的として、海水練りコンクリートの開発を進めてきた。

人工岩塩層に天然の岩塩層と同等以上の性能を持たせるため、コンクリートを練り混ぜる水として海水を使用。また、高炉スラグ、フライアッシュなどの産業副産物や海水用特殊混和剤を加えることにより、強度、遮水性、耐久性を高めた。こうして実用化した海水練りコンクリートは、港湾用ブロックなどに適用してきた。

海水練りコンクリートの特長

海水練りコンクリートは海水や海水用特殊混和剤を混ぜることで強度が早期に発現する。既存道路の舗装工事などでは、通行止めとする期間を短縮できる。また、その性質は長期間において強度も増加し耐摩耗性が向上する。しかも、通常の舗装工事とコストは変わらない等利点が多い。

さらに、海水練りコンクリートは、無筋コンクリートは以外にも、エポキシ樹脂塗鉄筋などを補強材として使用すれば、鉄筋コンクリート構造へも適用できるため、適用範囲の拡大に期待ができる。

同社は、今後も開発目的であった人工岩塩層としての用途を念頭に、離島や海外などの真水の入手が困難な地域での活用や、河川・港湾施設、舗装など、初期強度や長期強度を必要とする構造物への適用を提案する計画だ。

(画像はプレスリリースより)

▼外部リンク

 

株式会社大林組 プレスリリース
http://www.obayashi.co.jp/

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