集合住宅の気になる音を遮断
戸田建設株式会社とフクビ化学工業株式会社は、天井裏に設置するだけで、重量床衝撃音を大幅に低減できる粒状制振材を開発した。
集合住宅におけるクレームとして最も多く挙げられるのが、飛び跳ね音や歩行音など上階からの重量床衝撃音だ。住人同士のトラブルや、集合住宅の価値評価にも影響するため、重量床衝撃音の改善は、住宅メーカーにとって長年の重要な課題だった。
天井裏に設置するだけ 簡単施工で騒音を低減
フローリングに用いられる乾式二重床や、仕上げ天井を設置すると、空気層の共振により遮音性能は、低下してしまう。
このため、コンクリートスラブを厚くする方法や、フローリング下に高価な制振シートを挿入する方法などの対策がとられてきた。
しかし、スラブ厚の増加や、制振シートの敷設による重量増加は、建物の構造全体に影響しコスト高につながる。
今回、重量増加を伴わない遮音性能の向上のために、粒状制振材を新たに開発。粒状材の互いに衝突や摩擦をする性質が、天井の振動エネルギーを吸収し、天井からの重量床衝撃音の放射を効率的に抑制する。
また、粒状材は、従来の方法に比べ圧倒的に軽量。更に粒状材にはリサイクル材を使用し、フックを天井の野縁に引っ掛けるだけで簡単に施工できるため、大幅なコスト低減が見込める。
同社は、量産体制を整え、新築工事やリノベーションなどの改修工事に積極的に活用し、建物の音環境の改善に貢献していく。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
戸田建設株式会社 プレスリリース
http://www.toda.co.jp/