上階からの騒音をシャットアウトする粒状制振材
戸田建設は8月17日、フクビ化学工業と共同で「重量床衝撃音」を大幅に低減する粒状制振材を開発(特許出願中)したと発表した。
リサイクル材を採用した粒上の制振材で、軽量で効果的な防音対策が期待できる。
低コストで工事も簡単
集合住宅の騒音クレームで最も多いのが、上階で人が飛び跳ねる音や歩行音などの重量床衝撃音である。このため重量床衝撃音の低減は、集合住宅建設時の長年の課題となってきた。
集合住宅に設置される乾式二重床や仕上げ天井によって、重量床衝撃音遮断性能が1ランク低下することはよく知られている。これまでの工法では性能の低下を補うために、コンクリートスラブを厚くする方法や、乾式二重床のフローリングの下に制振シートを施設するといった対策が採られてきた。
しかし、これらの対策ではコンクリートスラブや乾式二重床の重量が増加し、床はもちろんのこと、柱や梁などにかかる荷重が大きくなる。
この課題を解決するのが、今回新たに開発された粒状制振材である。低コストかつ簡便に、重量床衝撃音遮断に関する課題の解決が可能になった。
戸田建設では今後、量産体制を整えて集合住宅の新築工事やリノベーションなどの改修工事に活用する方針だ。
▼外部リンク
戸田建設株式会社のニュースリリース
http://www.toda.co.jp/news/pdf/20150817.pdf