泥土圧シールド工法を開発
株式会社奥村組は8月18日、巨礫を含む礫層を泥土圧シールド工法で掘進するにあたって、泥土の流動性を適度に保ちながら円滑に排土することによって安全で安定した進捗を確保できる技術を開発。
台北市政府捷運局発注の台北地下鉄環状線CF640工事にて、技術の有効性を実証したと発表した。
泥土圧シールド工法は掘削土砂を切羽と隔壁間に充満させ、そこに添加材を注入・混練することによって土砂を流動性と止水性の高い泥土とし土圧によって切羽の安定を図りながら掘進する工法のことだ。
カッタービットの摩耗低減
スクリューコンベヤーについても閉塞を回避し確実に排土できるよう大型化した上、泥土噴発防止を目的にスクリューコンベヤー後方に鋼管を接続した。
巨礫を含む礫層を掘進する場合には、カッタービットの破損や摩耗が多発し細粒分含有率が低いため排土時に噴発あるいは閉塞を招くといったトラブルが発生しやすいという問題点があった。
台湾での同種工事において、泥土の流動性低下と摩擦熱によるカッターヘッドの温度上昇との相関関係を確認した上で、温度センサーを複数のカッタービットに設置。
計測温度をもとに添加材注入量を調整することによって、泥土の適度な流動状態を維持しカッタートルクの低減やカッタービットの摩耗低減を図った。
今後は礫対応に苦慮する発注者に対して、積極的に提案していく予定だ。
(画像はニュースリリースより)
▼外部リンク
株式会社奥村組 ニュースリリース
http://www.okumuragumi.co.jp/news/2015/index4.html