新しい作業者安全管理サービスの試み
2015年8月17日、日本航空、NTTコミュニケーションズ、東レの3社はIoTを活用した新しい安全管理システムの共同実証実験を開始することを発表した。
実験は、東レが日本電信電話と共同開発した機能性繊維素材『hitoe』を活用した作業者安全管理サービスの実用化に向けた取り組みの一環で、この実証実験の結果を踏まえ日本航空は同システムの導入を検討することになる。
増える労働災害、熱中症患者は倍増も
同サービスはhitomiを活用したウェア、トランスミッター、安全管理システムから構成されることになる。これにより着用者が転倒状態にないかの推定、GPS・ビーコンを併用することで位置情報の取得も可能になる。
空港支援業務に携わる作業者の安全管理強化を目的に検証が進められることになるが、将来的には、製造・建設などの作業現場のほか福祉介護施設などでの活用も考えられている。
厚生労働省によると2014年度の労働災害認定者数は約12万人で、企業にとって作業者の安全管理の重要性は高まり続けている。さらに、気温上昇が進むことで熱中症による被害者数は今後倍増するとの予想もある。
作業者のバイタルデータのリアルタイム取得・分析、遠隔モニタリングなどが実用化されれば、熱中症をはじめとした労働災害の減少につながることだろう。
同サービスは2015年10月中旬の東レ機能製品事業部展示会『ユニフォーム・エナジー』や10月下旬のドイツ開催の『A+A2015国際労働安全機材・技術展』に出展される予定だ。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
作業者安全管理システム プレスリリース
https://www.atpress.ne.jp/news/70227