北海道の越智建設株式会社はこの度、東京都の株式会社ネットワールドが提供する「EMC VSPEX」と「VMware vCenter Site Recovery Manager」を導入した。越智建設は2つのソリューション導入を通じ、事業継続対策の強化と業務データ活用における情報インフラの完備を目指す方針だ。
地盤補強工事や生コンクリートの製造・販売事業、建設廃材のリサイクル事業などを手掛ける越智建設は、数年前より情報インフラの再整備に着手。データの有効活用や社内業務の効率化を目指したこの取り組みを通じ、述べ数万件に及ぶ業務データの集中管理が可能となっている。
こうした中、交通事故が原因の電柱倒壊で通信障がいが発生した際に本社へのアクセスが遮断され、全国約50ヶ所の拠点で業務に支障をきたす事態が発生。同社ではこの事例に加え、本社周辺で落雷による停電がしばしば発生することを踏まえ、各種障がいや自然災害に備えた事業継続対策の強化にも取り組んできた。
今回のソリューション導入は、これらを受けてシステム構築を請け負ったリコージャパンの提案を通じて行われたもの。
新システムでは社外のデータセンターと越智建設本社サーバルームの2ヶ所に、「EMC VNX」ストレージとIAサーバの「Cisco Unified Computing System」、そしてスイッチの「Cisco Nexus」からなる「EMC VSPEX」をそれぞれ設置。万が一メインシステムがダウンした場合でも、待機側のシステムに切り替えることで継続した業務が可能となっている。
またトラブル発生時の業務復旧用としては、簡単な操作で迅速かつ確実にこれを行うことができる「VMware vCenter Site Recovery Manager」を採用した。
同ソリューションではシステム上社外のデータセンターとの通信が必要となるものの、社内サーバを利用した場合と遜色ないレスポンスを実現。「Cisco Unified Computing System」による業務の効率化も手伝って、大量のデータ処理が必要となる月末の決算時期においても作業の快適性向上が確認されたという。
越智建設では今回のソリューション導入を通じ、事業継続におけるリスクの軽減と合わせて、大量の業務データをさらに有効活用する体制の構築に成功。今後はそれぞれのソリューションに搭載されている各機能について、さらなる活用を検討していく考えだ。
(画像は株式会社ネットワールドのプレスリリースより)
▼外部リンク
越智建設株式会社による発表
http://www.ochikensetsu.co.jp/
株式会社ネットワールド プレスリリース
http://www.networld.co.jp/news/press2015/0804.htm