飛島建設は8月5日、シールドマシンのカッタビットを迅速かつ安全に交換する「カメレオンカッタ工法」を開発したと発表した。
シールドマシンのカッタヘッドは土質ごとに形式やカッタビットが異なるため、土質の変化が多い場所でのトンネル工事では、土質が変わるごとに適切なカッタビットに変更する必要がある。
これまでの工法では、まず地盤を改良して、地中に人が出てカッタビットを交換する必要があった。この方法では、水圧の高い場所や可燃性ガスが溶け込んでいる地盤での交換作業に、大きな危険が伴う。また、地上に重要な構造物がある場合は地盤改良ができないため、早期の交換が不可能という問題もあった。
そこで飛島建設は地中に人が出ることなく、器械でカッタビットが交換できる「カメレオンカッタ工法」を開発した。
「カメレオンカッタ工法」では、機械式ビット交換工法を採用。カッタの中央部とスポーク部に、2種類の機械式交換装置を装備しているのが特徴だ。
中央部では土砂山用のフィッシュテールと、礫や岩を破砕するローラーカッタが切り替えられる。さらにスポーク部では地山をほぐすシェルビットとローラーカッタを交換して、全掘削位置のカッタビットが変更できるようにした。
土砂山では中央部にフィッシュテール、スポーク部にシェルビットを配置した土砂山用カッタとなり、巨礫や岩盤の掘削では全面にローラーカッタを配置して硬質地盤用カッタとして利用できる。これによって地上に出てカッタビットを交換する必要がなくなり、土質の変化に応じた長距離掘進が可能になった。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
飛島建設株式会社のプレスリリース
http://www.tobishima.co.jp/news/news150805.html