広島県広島市内にサッカースタジアムを建設する計画に関連し、候補地などの議論を含めた湯崎英彦県知事らによる会談が22日、同市中区基町の広島商工会議所にて開催された。
3万人規模の収容能力が見込まれているこのスタジアム建設に向けては、有識者らによる協議が2013年より本格化。懸案となっていた建設場所について、昨年の協議では中区の「旧市民球場跡地」、もしくは南区の「広島みなと公園」の2カ所を候補地とすることで一致しており、これを受けて両箇所の検討が進められてきた。
湯崎県知事をはじめ広島市の松井一実市長、広島商工会議所の深山英樹会頭の3者が顔をそろえた今回の会談では、まず候補地2カ所に関する検証の結果が報告された。
この中で、景観維持に伴う高さ制限の影響が避けられない「旧市民球場跡地」をスタジアムとする場合、収容能力を上げるため追加での工事が必要になることが明らかとなったほか、サッカー以外での利用を見越した多機能化や複合的な開発にも難があるとの見解が示された。
これに対し、「広島みなと公園」は十分な敷地面積を有しているほか、公園のある南区宇品地区の活性化にもつながるとの考えで3者が一致。スタジアム建設の候補地としては「広島みなと公園」をより優位とし、具体的な調整を進めていくとの方針を確認した。
一方で「広島みなと公園」周辺地域は港湾物流の拠点として機能しており、スタジアムが建設された場合に生じうる交通混雑がこの妨げになるとの指摘も浮上している。3者はこうした見解も踏まえ、スタジアム建設地の最終決定へ向けてはより詳細な調査と検討を進めることでもあわせて合意した。
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