JFEスチールは7月14日、ノルウェーの石油ガス会社であるSTATOIL社に向けて電縫鋼管「マイティーシーム(R)」1,400トンとラインパイプ用13%クロム継目無鋼管800トンの計2,200トンを、伊藤忠丸紅鉄鋼株式会社と共同で受注したと発表した。
「マイティーシーム(R)」は溶接部の性能を飛躍的に向上させた電縫鋼管のことであり、特長としては、マイナス50度以下の低温下において靭性を確保できるということや、溶接時に発生する酸化物の形態や分布の制御、フェイズドアレイ超音波探傷の技術を適用し、連続的に溶接部全長をリアルタイムで探傷できるなどだ。
STATOIL社が北海で展開しているGullfaks Rimfaksdalen(ガルファクス リムファクスダレン)Projectに向けて、「マイティーシーム(R)」を東日本製鉄所で、13%クロム継目無鋼管を知多製造所で製造し2015年6月に出荷した。
13%クロム継目無鋼管の特長としては炭酸ガス腐食への耐食性や硫化水素環境にも強いことから、メンテナンスコストを抑えることが可能だ。
また腐食を抑制するための化学薬品の使用が不要となるため、環境にもやさしい。そのうえ二相ステンレス鋼管よりも安価であるため、初期投資を低く抑えることができる。
このプロジェクトに向けてのパイプライン敷設には、Pipe-In-Pipe(二重管)方式のリール工法が採用される予定となっている。
この工法で敷設されるパイプラインの外管(電縫鋼管)と内管(13%クロム継目無鋼管)を、同時にJFEスチールが供給することになった。
(画像はニュースリリースより)
▼外部リンク
JFEスチール株式会社 ニュースリリース
http://www.jfe-steel.co.jp/release/2015/07/150714.html