廃棄物を有効利用
川崎重工業は、7月9日、韓国のGS Engineering&Construction社より、同国大田市向けにRDF(Refuse Derived Fuel)を燃料とする内部循環流動床ボイラ1缶を受注したことを発表した。
韓国政府は、2012年に「新・再生可能エネルギー義務割当制」を導入。今後もバイオマスや廃棄物を高効率かつ安定的に燃焼できるボイラの需要が多く見込まれるという。
内部循環流動床ボイラの概要
内部循環流動床ボイラは、高効率・高信頼性を実現したボイラ。まず、燃料は、ごみや廃プラスチックを原料とする固形燃料のほか、様々な廃棄物を利用することが可能だ。
また、ボイラの流動床部を燃焼セルと収熱セルに分けることで、流動空気の速度差により、流動媒体を循環させる。これにより、燃焼ガスと流動媒体の流れが分離し、収熱セルに設置した伝熱管により層温度を制御するうえ、塩素等の腐食性ガスによる伝熱管の腐食を防ぐことができるという。
なお、今回受注したボイラは、大田市にて、2017年に運転開始予定の「廃棄物利用エネルギー施設」に設置されるもので、毎時約50トンの高温・高圧蒸気を発生させ、発電や熱供給に使用される計画だ。
世界的にエネルギー需要が増加
川崎重工業は、これまでにも国内向け2缶、韓国向け1缶の内部循環流動床ボイラを納入している。
現在、廃棄物発電への関心が世界的に高まりをみせる中、今後も同種ボイラの発注が期待されることから、同社はこれからも内部循環流動床ボイラの受注拡大をめざす。
(画像はニュースリリースより)
▼外部リンク
川崎重工業 ニュースリリース
http://www.khi.co.jp/news/detail/20150709_1.html