HVDCシステムを一貫して請け負う合弁会社
日立製作所とスイスのABB社は6月15日、日本国内向けの高圧直流送電(HVDC)システムの設計から製造、販売、アフターサービスまでを一貫して請け負う合弁会社を設立することで合意し、正式契約を交わした。
ABBは、世界約100か国で事業展開を行っている、電力技術とオートメーション技術のリーディングカンパニーである。少ない環境負荷で高効率の成果を上げる各種製品やソリューションを、電力を始めとする幅広い分野で提供している。
洋上風力発電所の連携など、HVDC導入の本格化に先駆けて共同出資
今後は、規制当局の認可を得た後、8月中に新会社「日立ABB HVDCテクノロジーズ」を設立する予定だ。資本金は14億円。出資比率は日立が51%で、ABBが49%。
「日立ABB HVDCテクノロジーズ」は東京を拠点に、日立が主契約者として受注するHVDCシステムの設計からエンジニアリング、機器供給などを一括で請け負い、完成後はアフターサービスも提供する。
ABBの代表取締役社長であるトニー・ザイトゥーン氏は
日本においては、再生可能エネルギー導入の拡大や電力システム改革の進展に伴い、洋上風力発電所との連系や送電系統の広域的連系などにより、HVDCの導入が本格化すると見込まれています。
と述べ、
特に、これまで国内の主流だった他励式HVDCでは、系統に電源が無い状態での変換器の起動や無効電力の調整が困難であったため、グローバル市場において多数の導入実績を持つ自励式HVDCの適用が進むと予想されています。
今後の展望について語った。
(画像は、日立製作所のホームページより)
▼外部リンク
株式会社日立製作所、ABB株式会社のニュースリリース
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2015/06/0615a.html