株式会社パテント・リザルトは、ゼネコン業界の企業に着目し、2014年の特許審査過程において他社特許への拒絶理由として引用された件数を企業別に集計し、「ゼネコン業界 他社牽制力ランキング2014」として発表した。
この結果から、先進技術の開発が激化する中、競合他社が開発した技術を権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している優位な企業が浮かび上がる。
集計方法は、日本特許庁に特許出願され、2014年12月までに公開されたすべての特許のうち、2014年1月から12月末までの期間に拒絶理由として引用された特許を集計した。
2014年に最も引用された企業は、1位清水建設の459件、2位鹿島建設の352件、3位大成建設の345件だった。また、上位各社は互いに引用と拒絶の立場を入れ替えながらしのぎを削る様相だ。
1位清水建設の最も引用された特許は、富士化学との共同出願である「基板上に諸機能を有する膜を形成するための無機高分子化合物」に関する特許で、住友ゴム工業の後発特許5件の拒絶理由として引用された。2014年全体で、清水建設の特許の影響を最も多く受けた企業は大成建設、次に大林組、竹中工務店が続く。
2位鹿島建設の最も引用された特許は、コマツとの共同出願である「掘進機」で、奥村組の後発特許4件の拒絶理由として引用された。2014年全体で、鹿島建設の特許の影響を最も多く受けた企業は大成建設、次に大林組、清水建設が続く。
3位大成建設の最も引用された特許は、「レーザー光による高強度繊維の切断方法及び装置」で、三菱レイヨンと東レの各2件が後発特許の拒絶理由として引用された。2014年全体で、大成建設の特許の影響を最も多く受けた企業は大林組、次に鹿島建設、清水建設が続く。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
株式会社パテント・リザルト プレスリリース
http://www.patentresult.co.jp/