分離抵抗性の簡易評価手法を開発
大成建設株式会社は、フレッシュコンクリートを簡単に評価できる手法『 T-ポストスランプ試験 』を開発。この簡易評価手法を現場でのコンクリートの品質管理やコンクリートの配合選定に活用し、適用拡大していく計画だ。
着色したコンクリート試料の挙動を可視化
これまで、フレッシュコンクリートの品質検査における事前試験は、流動性を確認するためのスランプ試験が実施されてきた。しかし、この方法では過密配筋の際に問題となる充填不良を防ぐのに必要な分離抵抗性は確認不能だった。
分離抵抗性は、事前に高度な測定機器を使用する以外に評価が難しく、実作業では技術者がコンクリートに触れるなど経験を頼りに判断をしていた。
今回開発した『 T-ポストスランプ試験 』は、スランプ試験実施時にコンクリート試料上面の円形部にフェノールフタレイン溶液を噴霧して着色。試料が載った鉄板の四隅を規定の大きさになるまで叩き、着色部分の広がり方を観察。
評価は予め指定した基準形と着色部分の広がり方を比較するだけなので、経験の少ない技術者でも簡単にコンクリートの状態を判断できる。これにより分離抵抗性を数分程度で判定でき現場での品質確認をより確実に向上させる。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
大成建設株式会社 プレスリリース
http://www.taisei.co.jp/