帝人株式会社が製造・販売するパラ系アラミド繊維「トワロン」が、株式会社LIXILが開発した木造軸組工法、住宅向けの耐震リフォーム工法「アラテクト」に採用された。
現在、国土強靱化施策の基本方針では、2020年までに耐震化率95%達成が政策目標だ。しかし、耐震基準を満たしていない既存住宅は多い。一般的な耐震改修工事は、壁や天井の解体が必要で、工期および費用の面から居住者の負担が大きく進まないのが現状だ。
「トワロン」は、軽量なパラ系アラミド繊維で、同じ重量の鉄に比べて6倍の強度を持ち、寸法安定性、耐熱性、耐衝撃性、柔軟性などに優れる。土木建築資材、補強材、ロープ、ケーブル、防護衣料として様々な用途に活用されている。
LIXILは、「トワロン」を用いて、既存の壁を壊さずに耐震化できる木造住宅向けの新たな耐震リフォーム工法「アラテクト」を開発。
「アラテクト」工法は、「トワロン」を加工した薄い板の「アラテクトシート」を既存の壁の上に専用ビスで固定。簡単に壁を強化できる。これにより従来の耐震改修工事に比べて工期短縮とコスト低減が可能だ。
室内側から壁を壊さずに耐震補強する工法は業界初。薄いシート状に加工が容易で、引張強度の高い「トワロン」がその実現を可能にした。LIXILでは、設計・施工者を対象とした、「アラテクト」工法の技術講習会を実施し、修了者を対象に順次販売を開始する。
帝人は、今後も、高機能繊維において建築物の耐震補強や地盤・盛り土の補強など、社会インフラに関する技術やソリューションを積極的に提案するという。
(画像はニュースリリースより)
▼外部リンク
帝人株式会社 ニュースリリース
http://www.teijin.co.jp/
株式会社LIXIL ニュースリリース
http://www.lixil.co.jp/