株式会社日経BPコンサルティングは、「企業・組織におけるマイナンバー対応に関する実態調査」を実施した(5月18日発行)。この調査の結果によるとマイナンバー制度への対応が遅れ、2015年末までに対応作業がに完了しないケースも。
2013年5月に制定された「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」に基づき、2016年1月に個人番号の利用が開始する。開始に合わせて制度に対応するには、2015年末までにシステム整備の完了と確認が必要だ。
マイナンバー制度対応作業を「実施している」企業は16.8%。また「今後の実施予定」「実施していないが、対応を要する法制度であれば今後対応」20.4%を併せても58.4%だ。残りの半数近くは「予定もない」「分からない」とマイナンバー制度の趣旨が企業に浸透していない現状だ。
業種別に実施率を見ると先行している官公庁28.2%と金融業の25.4%に対して、建設・不動産業は11.0%と低い。その内訳では「予定もない」「分からない」が併せて44%に達する。
対応遅れから想定される事態について聞くと、「社内規定・マニュアルが対応していない」42.9%、「従業員の教育・啓発が不十分である」40.9%、「情報システムの改変が完了していない」35.8%、「関連する帳票(法定の調書など)とその要対応箇所を特定できていない」30.1%、これらは特定の業種に特化したものではない。
マイナンバー対応が必要なシステムは、人事・給与システムや会計・経理等の業務系システム、マイナンバー導入によって必要となるマイナンバーの保管、収集、法定書類等の管理用のシステムと多岐にわたる。また、マイナンバーの性格上そのセキュリティ対策も十分に行う必要がある。
(画像はプレスリリースより)
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