波の力を空気に変えて、効率よく発電
周囲を海に囲まれたわが国において、海水の温度差、波や潮の力などの海洋エネルギーを活用した発電技術の開発は大きな意味を持つ。
このため波力による発電を実用化するための研究が行われてきたが、導入・運用には大きなコストがかかり、なかなか実用化に至らないのが現状だ。
そこで新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は2011年度から海洋エネルギー発電の研究開発プロジェクトを立ち上げ、「空気タービン式波力発電システム」を開発。4月17日、山形県酒田港にて波力発電装置の実証試験を開始したと発表した。
大規模発電システムを開発し、実用化へ
新たな開発されたのは、護岸に設置する振動水柱型空気タービン方式を採用したもので、高効率・低コストでの発電を実現する新たな発電システムである。
最大15キロワット規模の発電システムで、波の振動を空気の流れに変換した後、その空気の流れでタービンを回転させて発電を行う。約半年間の実証試験を行った後、更に出力の大きいシステムを開発し、波力発電システムの実用化を目指す方針だ。
(画像はニュースリリースより)
▼外部リンク
国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構のニュースリリース
http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100378.html