新型トンネル硬岩掘削機を開発
大成建設は、4月7日、三井三池製作所と共同で、一軸圧縮強度100メガパスカルを超える硬岩域を掘削できる大型掘削重機「TM-100」を開発したことを発表した。
近年のトンネル工事は、騒音等の環境上の配慮から、火薬を使用する発破掘削や、打撃音を発生させるブレーカ掘削の採用が不可能なケースが多い。
このような場合、一般的に、自由断面トンネル掘削機を用いて施工するが、掘削能力に限界があるため、工期の長期化が避けられない現状があるという。
大型掘削重機「TM-100」の特徴
「TM-100」は、80メガパスカル以上の硬岩掘削では、従来の掘削機に比べ2倍以上の掘削能力(時間当たりの掘削土量)を発揮する。
ディスクカッターによる圧砕で、100メガパスカル超の硬岩を自由な断面形状で掘削可能なうえ、カッターホイールをディスクカッター型からピック型に替えることにより、軟岩域の掘削も可能だ。
また、位置、姿勢計測システムを搭載。所定位置に設置するだけで、自動運転で施工を行い、掘削中の省力化及びコストダウンを実現した。
技術の融合と革新
大成建設は、新開発の「TM-100」に、アメリカのロビンス社と共同で開発した、硬岩掘削機の技術と、三井三池製作所が有する豊富な鉱山掘削機械の製作技術を取り入れた。
なお、昨年の掘削性能試験において、掘削能力が確認されたことから、今後、国内のトンネル工事現場において適用を開始する方針だ。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
大成建設 プレスリリース
http://www.taisei.co.jp/about_us/release/2015/