NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)と大林組は、3月25日、IoTを活用した作業員向け安全管理システムの実証実験を、4月から開始することを発表した。
建設現場における夏の作業環境は、非常に厳しいことから、作業員の体調を管理し、建設現場の安全を確保する必要がある。しかし、作業員の個々の体調をリアルタイムに把握し、管理することで作業現場の安全管理を実現することは、現在の技術を活用しても非常に困難であるという。
すべての作業員の体調をリアルタイムに把握・分析し、事故を防止するには、「作業中のバイタルデータを長時間継続してモニタリングする」、「複数の作業員を同時にモニタリングする」、「バイタルデータを解析し、その結果に応じリアルタイムに通知する」、という3つの技術要件が欠かせない。
両社は、IoTの取り組みの1つとして、NTT Comが独自に開発した、クラウドベースのヒューマンセンシングシステムを用いることで、熱ストレス推定、疲労推定、姿勢推定等を行う。
また、ウェアラブルセンサには、着衣するだけで心拍数や心電位を取得できる機能繊維素材「hitoe」を用い、建設就労者が安全に働ける環境の整備を目指す。
実証実験において、NTT Comは、セキュアな通信環境や各推定技術の精度向上等に関する検証、および、実際の作業環境における操作性の確認を行い、大林組は、建設現場用のカスタマイズ項目の抽出や、耐久性、操作性などの確認を行う計画だ。
なお、今後、NTT Comは、安全管理システムのグローバル展開を目指し、大林組は、最先端のICT技術を活用することで、建設現場のワークスタイル変革を推進する方針である。
(画像はニュースリリースより)
▼外部リンク
NTTコミュニケーションズ ニュースリリース
http://www.ntt.com/release/monthNEWS/detail/20150325.html
大林組 ホームページ
http://www.obayashi.co.jp/