新しい耐震補強工法を開発
三井住友建設は、3月24日、アラミドFRPロッドによるRC橋脚の耐震補強工法を開発し、鉄道総合技術研究所における公開試験で、十分な補強効果を確認したことを明らかにした。
河川内などの橋脚補強工事では、大規模な仮設備が必要なうえ、費用も工期も増大することから、耐震補強が遅れている現状があるという。
新工法の概要
今回開発した工法は、既設橋脚の上端より穴をあけ、柔軟で付着性も高いアラミドFRPロッドを挿入し、プレストレスを与えることにより、橋脚の曲げ耐力、せん断耐力を向上させる耐震補強工法である。
作業は、橋脚上面から行えるため、河川内の大規模な仮設備や水中作業が不要なだけでなく、工費、工期とも大幅に削減できるのがメリットだ。
なお、アラミドFRPロッドは、高強度で耐食性があり、非電導であることから、特に鉄道橋の施工に適しているという。
最適な工法を提案
近い将来に発生が予想される東南海地震や首都圏直下地震に備え、道路や鉄道などのライフラインの耐震補強は急務と考えられる。
三井住友建設は、河川内の古い橋脚の効率的な耐震補強が可能になったことを受け、今後、試験データをさらに整理し、橋脚の耐震補強に最適な工法を提案していくかまえだ。
(画像はニュースリリースより)
▼外部リンク
三井住友建設 ニュースリリース
http://www.smcon.co.jp/2015/032413050/