BIMデータで、インプットファイルの作成が簡単に
大成建設は3月24日、BIM(Building Information Modeling)データを利用した、避難シミュレーション用のインプットファイル作成プログラムを開発したと発表した。このプログラムを使うと、大規模集客施設での災害時の避難シミュレーションが短時間で完了する。
大規模集客施設の建設では、避難経路の幅員や配置に問題がないかを確認し、災害が起こったときに、より安全に避難できる通路を確保する必要がある。
従来の避難検証システムでは、建物の形や来場者など膨大なデータをすべて手動で配置しなければならなかった。特にスタジアムなどの高低差があるフロアに多数の座席がある空間では、3次元空間形状モデルの作成と群衆配置データの作成に多くの時間と労力が求められる。
8,000席のスタジアムなら半日で完了
この問題を解決するために大成建設は、BIMデータに着目。建物の形、座席や扉など必要な情報が3次元データ化されたBIMデータを利用し、シミュレーションで求められるインプットファイルを短時間で作成するプログラムを開発した。
座席数8,000席のスタジアムの場合、これまで数か月をかけて作成していた3次元空間形状モデル作成と、避難者の配置データ入力作業が約半日で完了する。
大成建設では今後、このインプットファイル作成プログラムを大規模スタジアムや超高層ビル、トンネルや大深度地下空間などの開発計画に活用する方針だ。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
大成建設株式会社のプレスリリース
http://www.taisei.co.jp/about_us/release/2015/1424244998250.html