東芝は、3月18日、スコットランドにおいて大規模水素実証試験へ参画することを明らかにした。
スコットランドでは、2020年までに総電力使用量における再生可能エネルギーの割合を100%にする計画がある。また、ファイフ州では、再生可能エネルギーを推進する企業を積極的に誘致してきたという。
東芝は、英国スコットランド地方政府が公募した「Local Energy Challenge Fund」に採択され、実証試験は、水素関連設備を運用するBGH社とファイフ州など8団体と共同で2020年まで実施される予定だ。
実証試験場所は、ファイフ州のメチル港内に再開発された地域。既設の750kW風力発電設備と30kW水電解装置に加え、今回、200kW太陽光発電設備、60kWと250kWの水電解装置、水素貯蔵タンク、水素ステーション、燃料電池を新設する。
風力と太陽光により発電した再生可能エネルギーは、水電解装置により水素に変換、貯蔵され、貯蔵した水素は水素ステーションを通じて25台の業務用ハイブリッド車両に供給するほか、燃料電池により再び電力として施設に供給する計画だ。
なお、東芝は、電気の需給予測に基づく水素の製造・貯蔵の最適管理を行うための「水素EMS」を提供し、システム全体の制御を担当するという。
東芝が、海外で水素に関する実証実験に参画するのは今回が初めて。システム全体のデータを取得し、今後の水素事業の展開にいかす方針である。
今後も、再生可能エネルギーによる発電システム、水電解装置、燃料電池やそれらを制御する水素EMSなどの技術を踏まえ、CO2を排出しない快適な社会実現に貢献していくかまえだ。
(画像はホームページより)
▼外部リンク
東芝 プレスリリース
http://www.toshiba.co.jp/about/press/2015_03/pr_j1801.htm