株式会社タケエイは、2月27日にバイオマス発電用燃料の製造供給会社「花巻バイオチップ株式会社」を設立したと発表。初回出資は、資本金100万円で、同社が100パーセント出資。岩手県花巻市に計画中の「株式会社花巻バイオマスエナジー」へバイオマス燃料を製造供給。
なお計画中の発電事業者「株式会社花巻バイオマスエナジー」は、平成27年10月に事業開始予定の「津軽バイオマスエナジー」に続き2例目となる。
今後、建設廃棄物の排出量は、2020年東京オリンピック開催に向けた都市の再構築、国土強靭化にむけてのインフラ整備など、防災減災も念頭に置き、多岐に亘る国家的プロジェクトにより、大幅な増加が見込まれる。それは、廃棄物処理業者タケエイにとって大きなビジネスチャンスではある。
しかし同社は、その先の10年後の社会環境も見据え、持続可能な企業として、廃棄物処理業者の強みを生かした再生可能エネルギー事業に乗り出した。そして、特に木質バイオマス発電事業を、次の新たな柱にすえる中期的な事業計画を打ち出し、投資を進める方針を決めた。
同社が、青森県で予定している「津軽バイオマスエナジー」は、発電事業に特化しているが、今回の「花巻バイオチップ株式会社」は、発電事業の川上に位置する燃料製造供給に同社が積極的に関わるとしている。
その流れは、森林事業や製材事業に関わる地元企業より木材を集積し、切り出された木材を「花巻バイオチップ株式会社」で燃料用チップに加工後、燃料として「株式会社花巻バイオマスエナジー」が発電を行い、固定価格買取制度を活用し売電を行なう。
現在、「花巻バイオチップ株式会社」は、同社1社による出資構成であるが、今後は、地元の森林組合や林業事業者、製材事業者等の参画を促し、増資を募っている。そして地元企業と共に、林業分野における新たな事業や雇用の創出に努め、将来的には、バイオマス資源作物の生産も視野に、森林資源の新たな循環モデルを目指す計画である。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
株式会社タケエイ ニュースリリース
http://ir.takeei.co.jp/html/pdf/prs20150227.pdf