音を見える化
熊谷組は、2月23日、特定の方向からの音を可視化して表示する「指向性音カメラ」を新たに開発したことを発表した。
同社は、全方位の音を計測する「音カメラ」を開発してきたが、壁などで囲まれたような場所では、音の発生方向を特定しにくい場合もあったという。
なお、今回の成果の1部は、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託業務「インフラ維持管理・更新等の社会課題対応システム開発プロジェクト」の結果得られたものである。
「指向性音カメラ」の概要
今回開発した「指向性音カメラ」は、カメラが向いている方向の音を効率的に計測することができるため、壁などで囲まれた反射が多いような場所であっても、音の発生方向・大きさといった情報を可視化して確認することが可能だ。
また、計測データを記録しながら、リアルタイムで結果表示を行うため、その場で音の情報を確認することができるうえ、表示する音の大きさ(音圧レベル)や高さ(周波数)を任意に選択できるという。
橋梁の劣化点検ツールとして
国土交通省では、10年後には全国に約70万橋ある2メートル以上の橋梁の43%が建設後50年を経過すると見込んでいる。
なお、熊谷組では、今回開発した「指向性音カメラ」を、橋梁の劣化を点検するツールとして、地方自治体や設計事務所等へ積極的に提案していく方針だ。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
熊谷組 プレスリリース
http://www.kumagaigumi.co.jp/press/2014/pr_150223_1.html