大成建設株式会社が開発した「ダクトキャッピング空調システム」が、エコプロダクツ大賞推進協議会が主催する『第11回エコプロダクツ大賞推進協議会会長賞(優秀賞)』を受賞。12月11日に表彰式がおこなわれた。
エコプロダクツ大賞は、すぐれたエコプロダクツやエコサービスを表彰することによって企業等の取り組みを支援し、エコプロダクツに関する情報を事業者や消費者に広く伝えることを目的として、2004年から実施されている。
今回受賞した大成建設の「ダクトキャッピング空調システム」は、「段ボールダクト」によってサーバーラック上部から冷気を吹き出すモジュールを構築し、IT機器への給気効率を大幅に向上させるものだ。すでにデータセンターへの実施適用を開始している。
同システムのダクトキャッピング材には、古紙リサイクルにおいて循環利用率約99%の段ボールを採用。また、ダクトに使用する段ボールは、アルミニウム箔をラミネートした一体成型となっており、一般的な鋼板製ダクトと同等の性能を有している。
サーバー室の空調方式は、床吹き出し空調にコールドアイル(冷気ゾーン)・ホットアイル(暖気ゾーン)をプラスする方式が一般的であった。しかしこの方式は、ラック上部が開放されているため、冷気と暖気が混ざり、空調効率のロスが発生していた。
「ダクトキャッピング空調システム」は、サーバーラックの上部に設置したダクトによって冷気の吹き出しと封じ込めをおこない、ラック上部への暖気の回り込みを完全に分離。空調効率を20%向上させることが可能となった。
今回の受賞は、段ボール使用における「材料の循環利用」と、同システムの「エネルギー使用量削減」について評価されたものといえる。
同システムは、従来の床吹き出し空調と組み合わせることによって『ダクトキャッピング増強空調』として、高負荷サーバーにも対応可能とのことだ。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
大成建設株式会社 プレスリリース
http://www.taisei.co.jp/elease/2014/1418119224087.html
「ダクトキャッピング空調システム」PDFファイル
http://www.taisei.co.jp/MungoBlobs/297/311/2014121202.pdf