垂直に搬送可能な装置を新開発
鹿島建設は、11月27日、日本コンベヤと共同で、シールドトンネルの立て坑などにおいて掘削土砂を地上に垂直搬送する、「スネークベルコン」を開発したことを発表した。
これまでの土砂の垂直搬送では、「箱型ベルコン」を採用することが一般的であったが、高低差は40メートルしかなく、搬送能力も1時間あたり600トン程度だったことから、両社は海外の鉱山で活躍するスネーク式コンベヤに着目し、開発を始めたという。
「スネークベルコン」の概要
「スネークベルコン」は、2枚のベルトを、ローラーでスネーク状に配置し、上下方向のベルトの張力により発生する力を利用して、2枚のベルトの間に土砂を挟み込むという発想から誕生した。
「箱型ベルコン」より高効率で、高低差100メートル、1時間あたり1000トン以上の垂直搬送が可能だ。
また、汎用の平ベルトを使用するため、ベルト付着物の清掃が簡単なうえ、垂直搬送のみでなく斜め方向への搬送も可能なことから、複雑な立て坑形状にも適用できるという。
今後の展開
地下トンネルの大深度化が進む都市部、搬送条件の厳しい山岳トンネルやダムなどにおいても、今後、多量の土砂を搬出する機会が多くなることが見込まれる。
鹿島建設は、シールド・土木・建築工事に新開発の「スネークベルコン」を積極的に提案し、普及・適用をめざすかまえだ。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
鹿島建設 プレスリリース
http://www.kajima.co.jp/news/press/201411/27c1-j.htm
日本コンベヤ ホームページ
http://www.conveyor.co.jp/