株式会社フジタは2014年11月18日、緻密な気泡でシールド掘削中は安定した作業を可能としながら、大気に触れることで時間と共に消泡する自然消泡性に優れた、環境にやさしい起泡剤「環境8号」シリーズを開発した。
トンネルなどの掘削時に、シェービングクリーム状の気泡をシールド機前面(切羽 – きりは)に注入することで、安定した掘削が可能に工法である「気泡シールド工法」。
しかし、掘削土を洗浄処理する場合に掘削土から泡が発生することで処理設備や排水に支障をきたしたり、従来使用している起泡剤成分では魚毒性が強く、微生物で生分解させるまでの仮置き期間に3日間程度必要となったりするなど、さまざまな課題があった。
「環境8号」は、従来の特殊起泡剤の成分であるアルファオレフィンスルホン酸ナトリウム(AOS)を従来の1/5に減量、気泡安定剤との複合体で構成された起泡剤。気泡安定剤の効果により、従来の1/3以下の量でも掘削土の流動性や止水性の確保を実現する。
また、起泡材配合量が少ないので、起泡材の作成が坑内でも行え、気泡のベアリング効果でカッタービットの摩耗も低減できる。
さらに、気泡の自然消泡性に優れており、掘削土の洗浄処理も可能。魚毒性の高い特殊起泡剤の量を減らしたことによる周辺環境への影響を抑制する。
今後は、さまざまな土質や処理条件での実施工において、「環境8号」シリーズを提案、販売を促進していく。
(画像はインフォメーションより)
▼外部リンク
環境にやさしく自然消泡性に優れた起泡剤「環境8号」シリーズを開発 – インフォメーション – 株式会社フジタ
http://www.fujita.co.jp/information/2014/post_214.html