19年9月稼働目指す
山形県小国町に水力発電所が建設されることが明らかになった。東北電力は同社の完全子会社で、水力発電事業を担う東星興業(仙台市)が山形県小国町の玉川に水力発電所「玉川第2発電所」を建設すると発表した。出力は1万4200キロワットで、2016年6月の着工、19年9月の運転開始を目指す。
今回建設する発電所は、東星興業が保有する玉川発電所の下流約7.6キロ、小国町足野水地区に建設する。東北電によれば、玉川は流量が豊富で勾配も大きく、水力発電に適しているそうだ。
最大使用水量は既設の玉川発電所に新設する取水ぜきから毎秒5トン、上流の放水路から毎秒20トンの合計毎秒25トンで、既設の玉川発電所と一体で運用することを目指す。事業費は明らかにしていない。
今後、地域住民への説明や地元漁協との調整などを経て、早ければ15年11月ごろに国に河川法に基づく手続きを申請する。
再生エネの導入拡大に意欲
東日本大震災後、東北電グループが手掛ける水力発電の新規事業は3例目で、今後も東北電では新規開発地点の発掘・検討を進め、グループ全体で再生可能エネルギーの導入拡大に取り組んでいくとしている。
東北電は東星興業を存続会社として、再生可能エネルギー発電事業を一元化することを表明しており、今回の案件は15年7月に東星興業などを合併し設立する新会社「東北自然エネルギー」の最初の開発事業となるという。
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