「打ち水ウォール」を開発
大林組は、10月20日、有孔成形鋼板に保水材と給水システムを組み合わせた屋外用保水冷却パネル「打ち水ウォール」を開発したことを発表した。
都市部では、道路や建物周りをオープンカフェや休憩スペースにするなど、屋外空間の積極的な活用が進んでいる一方で、夏季日中における暑熱対策が課題として挙げられているという。
(画像はプレスリリースより)
「打ち水ウォール」の概要
今回開発した「打ち水ウォール」は、有孔成形鋼板からなるパネルの内部に保水材を充てんし、上部から少量の水を点滴することによって保水材全体をしっとりさせる、パネルタイプの保水冷却システムである。
風がパネル内や表面を通り抜ける際に、保水された水が蒸発し、気化熱が奪われることでパネルや周囲の空気を冷却するという仕組みだ。
保水材には、石材タイプとシートタイプを用意。石材タイプは、外構の休憩施設や屋上の機械設備置き場のパーティションなどに適している一方、シートタイプは小さなスペースや、リニューアル物件への後付けでの使用に効果的だという。
夏季に涼を提供
このシステムは、oak omotesandoの、屋上の設備機械室と休憩スペースとの間の壁に設置されており、夏季の測定では、パネル近傍の空気が最大4℃低下したという。
大林組は、今後、「打ち水ウォール」を、東京五輪・パラリンピックの関連施設などさまざまな集客施設に提案していく方針である。
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