床から効率よく充電できるシステム
大成建設と豊橋技術科学大学は9月25日、「電化フロア電動カート」を共同開発したと発表した。「電化フロア電動カート」は、屋内を走行する搬送用の電動カートに、建物の床から充電するシステムである。
バッテリーを搭載する電気自動車は、走行距離が短く充電にも時間が必要な上に、価格が高いなど、さまざまな課題があった。これらの課題を解決するために、豊橋技科大は高周波電力がゴムなどの絶縁体にも流れることに着目し、ワイヤレス給電式電気自動車の開発を進めてきた。
この研究を実用化させるために大成建設が参画し、電動カート、建物床材、高周波電源装置を一体化させ、床からワイヤレスで給電できる電化フロアを実現した。
電動カートは、ワイヤレス給電式電気自動車の原理を応用しており、電化フロアは床材、電極線路、金属箔などの部材を組み合わせ、電力エネルギーを効率よく電動カートに送ることが可能になった。
(画像はプレスリリースより)
電化道路電気自動車を目指し、さらなる研究開発も
今後は生産施設や物流施設の電動搬送システムとして、積極的にプロモーションを展開していく。また、10月7日から開催されるCEATEC JAPAN 2014にも出展する予定だ。
さらにこの技術は、総務省が推進する戦略的情報通信研究開発推進事業ICTイノベーション創出型研究開発(SCOPE)にも「電化道路電気自動車の実現に向けた電動カート走行中給電の原理実証実験」として採択されており、電化道路の実現を目指し、さらなる研究開発を続ける。
▼外部リンク
大成建設株式会社、国立大学法人豊橋技術科学大学のプレスリリース
http://www.taisei.co.jp.html