鹿島建設株式会社(東京都港区)は2014年9月18日、日本金属化学株式会社(東京都練馬区)と共同で、水中の放射性セシウム濃度をすばやく確実に検知することで、放射性廃棄物の処理が安心して行える連続モニタリング装置「セシモニウォーター」を開発した。
(画像はプレスリリースより)
下水処理施設や廃棄物処分場での雨水などは、浄化処理を行ってから河川などへ放流するため、さまざまな水質項目について、公的に定められた分析(公定分析)を定期的に行っている。
特に、水素イオン濃度など代表的な項目については、自動計測装置で連続的な測定・記録を行う施設も多く、除染によって発生する除去土壌などの中間貯蔵施設では、大量発生も予想される河川への排水放流に際し、通常の項目に加え、放射性物質濃度の計測も重要になってくる。
「セシモニウォーター」は、サンプルの採取や運搬、分析などで計測に半日程度必要になる公定分析に加え、排水の連続モニタリングを行うべく開発された。
センサに改良を加え感度を大幅に向上。また、従来使用されていた鉛や鉄板での遮へい構造ではなく、水による自己遮へい方式を採用。運搬時には水を抜くことができるため、軽量化と高感度化を両立させた。
そのほか、センサ周囲のモニタリング水を常に撹拌することで放射性セシウム濃度のムラを無くし、より確実で効率的な検知を可能とした。
今後は、この装置の性能評価と自動化を推進しながら、排水中の常時監視を実現することで、さらなる安全・安心に貢献していく。
▼外部リンク
鹿島:プレスリリース:放射性セシウム濃度の連続モニタリング装置 『セシモニウォーター』 を開発
http://www.kajima.co.jp/news/press/201409/18c1-j.htm