鹿島建設株式会社(東京都港区)は2014年7月31日、「ツインアーチフォーム工法(TAF工法)」による新東名高速道路徳定トンネル(愛知県新城市)工事の完了を発表した。
(画像はプレスリリースより)
2011年に開発された「ツインアーチフォーム工法(TAF工法)」とは、トンネルに使う覆工コンクリートの養生時間を、施工スピードを落とすことなく66時間まで延長しながら、さらに高品質な覆工コンクリートに仕上げることができる工法。
微細なひび割れなどがない覆工コンクリート表面を目指すには、脱型せず十分な養生時間を取ることが必要とされるが、理想的な打設サイクルを維持するためには、複数の型枠用セントルを使って打設と養生を2か所で交互に行う必要があった。
鹿島は岐阜工業と共同で、二つの馬蹄形アーチフォームをレール台車で交互に移動させ打設と脱型を繰り返すことで、66時間もの養生時間を実現する「ツインアーチフォーム工法(TAF工法)」を開発。
この工法は、愛知県の岩古谷トンネルに続き、今回の徳定トンネルで2例目の施工となる。徳定トンネルでは全線にわたって採用したことで、2014年5月に覆工コンクリートの打設を完了。
調査の結果、ひび割れはほとんど見られず、養生期間7日で脱型した場合と同等の緻密性が確保されていることが確認された。
今後は、この工法を山岳トンネル工事の標準的な覆工コンクリート施工法として採用し、さらなるコストダウンと水平展開を図っていく。
▼外部リンク
鹿島:プレスリリース:徳定トンネル、ツインアーチフォーム工法(TAF工法)で覆工コンクリート工事完了
http://www.kajima.co.jp/news/press/201407/31c1-j.htm