困難だった複雑な構造物も、的確に解析
近年、大スパン建築や資材の軽量化などにより、床振動に関する問題が増えている。このため大型施設の施工では、床振動の低減ニーズが増加傾向にある。
そこでフジタと大和ハウス工業は、床振動の発生リスクを回避するための解析システムを共同開発した。
新たに開発されたのは、「大型施設用床振動解析システム」と呼ばれる、床振動の精密な解析を短時間で行うプログラム。
フジタ側が開発した床振動解析システム「揺れイザーI」、「揺れイザーII」が基になっており、解析には複雑な形状の構造物でも、微細に分割してモデル化する“有限要素法”を採用している。
(画像はニュースリリースより)
解析には“有限要素法”を採用
“有限要素法”を用いることで、これまで解析が困難だった鉄骨と鉄筋コンクリートが混合した梁や、開口部のある床といった複雑な構造物でも、短時間かつ精密に解析できるようになった。
図面からの解析が可能であるため、設計段階で床の振動を予測することができる。さらに、解析情報は3Dアニメーションで表示されるので、操作も簡単だ。
フジタと大和ハウス工業は今後、共同開発した「大型施設用床振動解析システム」を、物流施設、工場、医療施設、オフィスビルなどの建築や、大規模リフォームの際に積極的に提案していく方針だ。
▼外部リンク
株式会社フジタ、大和ハウス工業株式会社のニュースリリース
http://www.fujita.co.jp/information/news/001687.html