西松建設株式会社(東京都港区、社長:近藤 晴貞)は、横浜国立大学(細田暁 准教授)と共同して、マネジメント手法としてトンネルで初の「目視評価法」を導入したと発表した。
(画像はプレスリリースより)
復興道路関連のコンクリート建造物は特に、通常より施工ペースが急がれるため、国土交通省東北地方整備局は専門家と連携してよりよい施工管理手法を模索中だ。
そんな中、山岳トンネルの覆工コンクリートにおけるより高い長期保証と品質向上を目指し、主に橋梁建造物等で用いられ、表層品質によって仕上がり具合を見極める目視評価法を試行導入した。
施工は10.5メートルの1ブロック毎に、その場でチェックする作業を繰り返して進む。「目視評価法」を補完する意味でもその前段階として、環境の厳しい橋梁下部工において行われるコンクリート打込み時に基本事項を確認する「施工状況把握チェックシート」も組み合わせた。
こうして現場でマネジメントできれば次ブロック・次ステップでの施工で素早く改善点等を反映でき、品質改善しながら迅速に施工が進みこの上なく理想的だ。
トンネル施工に適用するにあたり、気泡や色むら・打重ね線、施工目地不良や検査窓枠段差等覆工コンクリートの特長に即したチェック項目を設けた。
評価の統一性を保つため全ブロックを同一人が評価するなど客観性にも配慮しつつ検証を行ったところ、施工が進むにつれ評価値が上昇傾向となった。
このことは併用された「表面吸水試験法(以下、SWAT)」から得られた値が目視評価法による表層品質の評価値に比例していることからも、目視評価法の精度が実証されたことを示すものだ。
(画像はプレスリリースより)
同社は今回の検証においてSWATによる目視評価法の効果が実証できたことは有意義であるとし、今後もこの手法を活用してトンネル覆工コンクリートの長期保証と品質管理に努めたいとの考えを示した。
▼外部リンク
西松建設株式会社 プレスリリース
http://www.nishimatsu.co.jp/news/2014/prel0724.html