高品質な有機溶媒を回収することができる
東洋紡株式会社(大阪市北区)は2014年4月より、活性炭素繊維吸着材「Kフィルター」を使用した窒素循環脱着方式の揮発性有機化合物回収装置の開発・販売を開始した。
(画像はニュースリリースより)
同社では、工場などの排気ガスからトルエンやベンゼン、フロン類などの揮発性有機化合物(VOC)を吸着し有機溶媒として回収する装置である「KフィルターVOC回収装置」(KF装置)を、1975年より販売している。
今回新たに開発したのは、酢酸エチルやアルコールなど、これまで難しいとされてきたさまざまな濃度の水溶性VOCを含む、大風量の排気ガスから品質のよい有機溶媒を回収できる、窒素循環脱着方式のKF装置。
装置の大型化により、大風量の排気ガス処理も可能
有機溶媒に含まれる水の量が少なく、分解を抑えられるので、排気ガスから高品質の有機溶媒が回収できるほか、装置の大型化が容易なことから、大風量の排気ガス処理にも対応。
また、窒素ガスを循環利用しているため、窒素ガスの量も少なくて済み、窒素を作るために必要なエネルギー節約などランニングコストが抑えられる。
吸着材は摩耗しにくく安定した吸着が行えるため、メンテナンス性にも優れている。今後は、水溶性有機溶媒の使用量の多いフィルムコンバーターへの導入を進めていく。
▼外部リンク
大風量の水溶性VOCを高品質の有機溶媒として回収できる窒素循環脱着方式VOC回収装置を販売開始 – ニュースリリース
http://www.toyobo.co.jp/news/2014/release_4955.html