国内初、全周波数帯域に対応
大林組は、7月18日、「全周波数対応型トンネル発破音消音システム」を、国内で初めて開発したことを発表した。
なお、山岳トンネル工事の発破音は周波数帯域が広く、非常に大きな騒音のため、対策を講じる必要があったとされる。
(画像はプレスリリースより)
新システム概要
今回新開発した「全周波数対応型トンネル発破音消音システム」は、既存技術である山岳トンネル工事の低周波発破音消音器「ブラストサイレンサー」の消音範囲を可聴音まで拡張したもので、2種類の消音器を組み合わせて爆風を通過させながら消音することができる。
また、「ブラストサイレンサー」1枚で従来の防音扉複数枚分の性能があることから、設置枚数の削減が可能なだけでなく、広帯域での大幅な低減効果も確認済みだという。
さらに、ブロック構造のため、設置や繰り返しの転用も簡単。コストも約2割削減できるとしている。
周辺環境に配慮を
大林組の低周波音向け技術は、周辺環境に配慮した創意工夫が評価され、平成25年度土木学会賞・技術開発賞を受けている。
同社は、今後も、発破掘削の山岳トンネル現場へ「ブラストサイレンサー」を積極的に推進することで、周辺環境に与える負荷低減に寄与していく。
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