全断面追尾式穿孔誘導システム搭載最新ジャンボで高速安全施工が可能に/鴻池組

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全断面追尾式穿孔誘導システム搭載最新ジャンボで高速安全施工が可能に/鴻池組

2014年07月22日 22:00

これまでの課題をクリア

株式会社鴻池組(大阪市中央区、社長:蔦田 守弘)は、山岳トンネルにおける発破工法に替えて、このほど切羽穿孔の精度を向上させた「全断面追尾式穿孔誘導システム」を搭載した3ブーム・ジャンボを、鉄道建設・運輸施設整備支援機構九州新幹線建設局が発注した「九州新幹線(西九州)、新長崎トンネル(東)他(全長3,870メートル)」工事に導入したと発表した。

(画像はプレスリリースより)

山岳トンネルに発破工法はつきものだが、従来の技術では余堀りが回避できないことが難点であった。かといって、発破の規模を大きくしすぎると最悪地山を損傷することもある。地山を損傷させずに発破を仕掛け、なおかつ余堀りによる施工サイクルロスやそれに伴うコストをいかに抑えるかが大きな課題であった。

特に長孔発破の場合、各穿孔の精度を正確に見極めないと想定通りの掘進が行えず、あるいは予想以上に余堀りが大きくなることも難題として横たわっていた。そこで、新開発されたのが「全断面追尾式穿孔誘導システム」搭載の最新式ジャンボだ。

3社共同開発で従来型をバージョンアップ

穿孔精度を上げるには切羽前方の地質を事前に把握することも必須だ。そこで、新システム開発にあたり、古河ロックドリル株式会社(東京都中央区、社長:三村 清仁)、マック株式会社(千葉県市川市、社長:宮原 宏史)と3社で共同開発した。

(画像はプレスリリースより)

新システムの画期的な点は、各種センサーと、切羽位置を確認できる画面を追加したことだ。従来型では測定用のミラーで視認できる掘削面に沿う周辺孔などの範囲にとどまっていたが、芯抜きを始めとする全断面についてセンサー探知し画面表示でガイダンスすることで、穿孔精度向上が図れた。

(画像はプレスリリースより)

全てのブームに搭載された穿孔探査機能で、切羽前方、トンネル周辺の地山状況を常に確認でき、時間と共に変化する地山性状も予測しながら掘進できる。こうして収集したデータはLAN無線を通してオフィスやモバイルのPC、スマートフォン等で共有でき、以降の現場でもスムースにアクセス、分析し、活用できる。

その結果、これまで困難であった地山の損傷を防ぎつつ、余堀りに伴う施工期間とコストのロスを一挙に解決できた。

トンネル工事の安全・迅速・品質向上へ

同社は、この工事区間でもとりわけ、発破振動抑制、地山損傷を回避、硬質な岩盤での進行などいくつもの難所でこの技術を駆使し、無災害竣工を目標に掲げるという。また、この工事を通じてシステムの性能を飛躍させるべくさらなる高みを目指す考えだ。

▼外部リンク

 

株式会社鴻池組 プレスリリース
http://www.konoike.co.jp/news/2014/201407161099.html

古河ロックドリル株式会社 ホームページ
http://www.furukawarockdrill.co.jp/

マック株式会社 ホームページ
http://www7.ocn.ne.jp/~mmic/

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