大成建設は7月10日、機械本体が判断しながら作業を行う、自立型の無人化施工システムの実証実験に成功したと発表した。
大成建設ではこれまでも、雲仙普賢岳などの警戒区域において、無人で重機を動かす「遠隔操作」による災害復旧工事を行ってきた。
作業員が立ち入ることのできない現場での復旧工事に最適な技術だが、高度なオペレーション技術が求められることや、作業映像を確認するためのカメラ専用車など、多くの支援機械に頼らなければならないため、コストがかさむ問題があった。
(画像はニュースリリースより)
そこで新たに開発に取り組んだのが、「遠隔操作方式」に代わる「自律方式」の「無人化施工システム」である。
「自律方式」では、重機に搭載されたセンサー類が周辺状況を判断しながら作業を進める。このため、オペレーターによる遠隔操作も、支援機械も不要となる。
今回の実証実験では、11トン級振動ローラーによる作業を検証した。まず、締固め範囲と回数、重複幅を設定し、スタートボタンを押す。作業中は重機本体がセンサーから現在位置、姿勢、速度、周辺状況等を把握しながら、転圧作業を行う。
作業が終わると定められた位置まで自動で戻り、作業完了をオペレーターに知らせて動作を停止した。
未転圧を防ぐために、転圧の重複幅を50センチメートル以下に設定しても、正確に作業が行われた。
新開発は、国土交通省建設技術研究開発助成制度の採択に基づいて行われたもので、大成建設では
(ニュースリリースより引用)
と、今回の実証実験の成果を評価している。
▼外部リンク
大成建設株式会社のニュースリリース
http://www.taisei.co.jp/about_us/release/2014/1353303899642.html