計画段階から竣工時まで安心!鹿島が室内カビエンジニアリング技術を確立

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計画段階から竣工時まで安心!鹿島が室内カビエンジニアリング技術を確立

2014年07月07日 13:00

先手を打ってカビをブロック

鹿島建設株式会社(東京都港区、社長:中村 満義)は、計画・設計段階から竣工時まで、総合的に建物を守る防カビ対策、室内カビエンジニアリング技術を確立したと発表した。

カビは生き物であるがゆえに成長段階に応じた対策も必要となり、一旦発生すると一筋縄ではいかないだけに厄介だ。そこで同社は、建築工程の各段階で効果的に対応できる総合的な防カビ技術を編み出した。

(画像はプレスリリースより)

この技術をもってすれば、近年急増する高気密の建物や、地下街、あるいはとみに頻発する集中豪雨等、カビの発生が避けられないケースにも非常に有効だ。

カビエンジニアリング技術とは

このほど確立した技術は、(1)カビ発生予測技術(計画・設計段階)、(2)カビ耐性建材選定技術(設計・施工段階)、(3)カビ迅速診断技術(施工段階)、(4)防カビ対策技術、と工程段階に応じた最適な対策を講じ、カビ発生を制御する技術として体系化したものだ。

まず、(1)では同社独自の「キャナリープラン」を用いて、建物の仕様、建材の種類、施設の使用条件、温度、湿度等によるカビの発生・成長リスクを予測する。カビ発生率が高そうな場所には除湿・換気を施すなど発生前に最大限処置が可能だ。

(2)では主な内装建材をカビの発生リスクにより4段階にカテゴライズし50種類にデータベース化。データベースにない建材につき、建材表面のpHや含水率等からカビ耐性を30 分で評価できる簡易評価法も併用。

評価方法をおよそ一本化したことで、建材毎に評価方法が異なり1.5~2ヶ月時間を要すカビ抵抗性試験を省き、建材選定期間を大幅に短縮できた。

(画像はプレスリリースより)

(3)では同社開発の「NAD法」「ATP法」で、化学物質の反応によりカビかどうかを判断する。1~30分で誰でも簡単に見極められるためその場で迅速に対処でき、カビを汚れと見誤って放置し後で大事になる心配もない。

(4)では前段階までに建材や喚起・除湿等条件を調整してもなおカビが発生してしまった場合に、いよいよ防カビ剤「モールセーフ」の出番だ。

防カビ剤といえば塗装や壁紙等建材自体に練り込んで使用するのが一般的だが、この製品は建材表面に直接塗布してそれ以上のカビの繁殖を防ぐ、三愛石油株式会社(社長:金田 準)との共同開発品だ。
【モールセーフの塗布状況】

(画像はプレスリリースより)

暮らしを支える幅広いニーズに対応

この技術は、空気環境が重要な病院や学校、加湿が必要な食品工場や印刷工場、またカビによる品質劣化が危ぶまれる美術館や倉庫、医療品工場等、我々の生活のあらゆる局面で防カビのニーズは今や欠かせないものだ。同社は、この技術で防カビの幅広いニーズに応えたいとのことだ。

▼外部リンク

 

鹿島建設株式会社 プレスリリース
http://www.kajima.co.jp/news/press/201407/1a1-j.htm

三愛石油株式会社 ホームページ
https://www.san-ai-oil.co.jp/

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