高耐久摺動テキスタイルを開発
東レ株式会社がフッ素繊維トヨフロン(R)と高剛性繊維を組み合わせ、高耐久摺動テキスタイルを開発した。フッ素繊維トヨフロン(R)は、PTFE(フッ素樹脂)が主原料だ。PTFEは低摩擦で耐熱性・耐薬品性に優れている。
一般的にPTFEは繊維にすることが難しいのだが、東レが持つ高度なマトリックス紡糸技術によって特性を維持しながら、均一で高品質な長繊維化を実現している。そのためトヨフロン(R)は最高レベルの低摩擦性を持ち、自動車や産業用機械などの摺動材として使われている。
(画像はプレスリリースより)
免震装置に採用されることが決定
新たに開発された高耐久摺動テキスタイルは、フッ素繊維トヨフロン(R)と高剛性繊維を組み合わせることによって二重構造テキスタイルとして複合化したものだ。
先端テキスタイル技術を使って、フッ素繊維の粉塵をテキスタイルの中に蓄積。潤滑層を形成することができるようになった。これによって低摩擦性と高耐久性を両立でき、従来のタイプと比較しても、100倍以上の耐摩耗性となった。
今後は高耐久テキスタイルを用いることによって摺動部の面積削減による高面圧化や、メンテナンスをしなくても高寿命化を図ることができるようになる。
なお現時点では、新日鉄住金エンジニアリング株式会社の免震装置に採用されることがすでに決まっている。
▼外部リンク
東レ株式会社 プレスリリース
http://www.toray.co.jp/news/fiber/nr140617.html