燃えにくいポリウレタンを新開発
積水化学工業の高機能プラスチックスカンパニーが新開発した「不燃性ポリウレタン」が、国土交通大臣認定を取得した。ウレタン系材料での、不燃性試験合格は初となる。
ウレタンフォームは軽くて断熱性に優れるため、省エネに配慮した住みやすい建築物を施工する上で、欠かせない材料となっている。しかし、燃えやすい性質があるため、火災事故の原因となることもある。
そこで開発されたのが、耐火性能の高い「不燃性ポリウレタン」だ。
(画像はプレスリリースより)
型枠注入で、様々な分野に応用可能
従来の硬質ウレタンフォームは、着火すると一気に燃え広がるが、今回開発された「不燃性ポリウレタン」は、独自の炭化層で可燃ガスが酸素と結合するのを遮断し、延焼を防止する構造が最大の特徴だ。
定形化製品だけに限らず、吹き付けやコーキングによる施工にも対応する。
断熱性と安全性が要求される建築箇所に、幅広く応用できる製品化が期待される。
さらに、型材へ注入してユーザーが希望する形に生産できるため交通車両や燃料電池、電気製品等の難燃・断熱・封止材への応用も検討する。
今後は具体的な製品化に向けて開発を進め、今年中には「不燃性ポリウレタン」使った新製品を発売する予定。
また、米国の燃焼性規格UL94の取得も目指す。社内試験では、UL94の中でも、最も難燃性の高い基準5V-Aをクリアしているという。
▼外部リンク
積水化学工業株式会社のプレスリリース
http://www.sekisui.co.jp/news/2014/1244359_20127.html