インドで販売網を確立
豊田通商は、5月19日、インド最大の電磁鋼板加工会社であるクリフス社の第三社割当増資引受および持分買取による追加出資を行い、同社への出資比率を10%から20%へ高めたことを発表した。
なお、今回の追加出資は、変圧器のコア鉄芯に使われる方向性電磁鋼板事業を強化し、インド全域における販売網を確立するのが目的だ。
(画像は豊田通商のホームページ)
出資の背景
インドは急速な経済成長を続けている一方、電源などインフラ整備が追い付かず、電力不足による停電が都市部においても日常的だ。従い、インド国内では発電・送電整備が進められ、今後は変圧器の需要も拡大することが見込まれる。
また、インドでの電磁鋼板の需要は、年間25万トンで世界需要の10%を占めているのが現状だ。さらに2020年には40万トンに拡大することが予想され、豊田通商では、インドを新市場開拓の最重要国として金属事業の事業拡大に努めてきたという。
さらなる事業展開へ
豊田通商は、インド最大手で、政府系電力会社や大手重電メーカー等へも影響力を持つクリフス社を戦略的パートナーとして、インドのみならずアフリカや中東へも事業を拡大していきたいとしている。
また、電磁鋼板事業においては、インドをメキシコに次ぐ第2の海外拠点と位置付け、インド全域における電力の安定供給に貢献していく構えだ。
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豊田通商・プレスルーム
http://www.toyota-tsusho.com/